秋田県の渓流が禁漁になる直前でしたので、いつも行く渓を覗いて来ました。
連日の大雨で、濁りこそありませんでしたが水量が多く、岸もけっこうな水が流れた痕跡がありました。
はたしてこの渓の魚達は無事でしょうか…
そんな思いでフライをキャストするニャンコ。
いつもはもう少し流れが緩やかで、流心のすぐ脇でヤマメに出会えるのですが、今日はヤマメも流れを外れた瀬脇にしかいませんでした。それも二年魚三年魚は全く顔を見せず、昨年生まれの仔ばかりでした。
今回持参したこのロッドは Orvis の brook trout というロッドで、昔ニャンコが勤めた会社のひとつ年上の同僚から譲り受けた物です。
フライキャスティングとフライタイイング(毛鉤作り)に秀でた気持の優しい人でしたが、ニャンコが退社して数年後に突然亡くなってしまいました。
それまでどこに行ってもこのロッドを愛用していましたが、急に使えなくなってしまったニャンコです。本当にずっと仕舞い込んでいて、いつも国産のパックロッドばかり使って来ました。
彼の形見になってしまったんですから…
今回ん十年振りにこのロッドでまた秋田の渓を遊ぼうと何故だか急に思い立ちました。
使い古したグリップの汚れはニャンコと彼それぞれの釣行の思い出が染み付いているみたいです。
ロッドを振りながら、ほんの数回でしたが彼と二人で渓を歩いた時の事を思い出していました。
釣果は寂しかったですが、本当に久し振りに彼と釣りをした気持になれた渓行きでした。
川を上がって戻る道に雨に打たれて落ちたまだ若い山栗が…
短すぎた彼の人生に合掌
秋田市へ行ってきました 終稿