ニャンコとワンコ

昭和40年代中頃に、東京の社宅で少しの間一緒に暮したニャンコとワンコです。

ちょっと育った子ネコの状態で我が家にやって来たニャンコ。
すぐに家族に馴れ、家の中を我が物顔で遊びまわっていました。
なぜが電話の呼び出しベル(もちろんダイヤル式の黒電話です)が鳴ると電話機の所に飛んで行き、電話機の周りをニャーニャー啼きながらくるくる歩きまわる変な行動を繰り返すんです。
それも会話が終わるまで。
変でしょ(笑)

家の周りはけっこう交通量があるのであまり外に出てはまずいかなと、母が首輪に紐をつけて外に出していましたが、木に登ったときに違う方向に下りて首を吊ってみたりとそれも可哀相だということで紐をやめたところ、まもなくして外にいったまま帰って来なくなりました。

後の話ではやはり事故に遭ったようです。
血統の良い家ネコの場合は外の世界を知らないから、都会では外に出しての飼育が難しいのかな…


で、ワンコ

こちらは子犬を貰って欲しいと親戚の獣医にたのまれてまだちっちゃいメスの雑種を預かりました。
あまり気が強いワンコではなく、どちらかというと野良猫に舐められてるタイプのワンコでした。

あるとき、野良猫がワンコの前で家族に甘えるそぶりを見せ、まあ家族も野良猫を追い払う事はしなかったのでかなりワンコはヤキモチを焼いてたみたいでした。
その後自分はそこには居なかったのですが、キャンキャンというワンコの悲鳴が聞こえたと思ったら、首輪を引き千切ったと思われるワンコが猛スピードで駆けて来て、自分が受け止めようと腕を出しましたがそれを体当たりで払いのけてブロック塀の飾り穴から外に飛び出して行ってしまいました。

聞けば、先ほどの野良猫に攻撃されたとの事。
パニックになってしまったようです。
自分がなんとか押さえ込めたら良かったんですが、残念ながら近所の庭や家の中を走り回りながらその姿はもう二度と見る事は出来ませんでした。


我が家に来たワンコの中で一番可哀相な事をしたなと思うワンコでした。

合掌…