MAZDA車とニャンコ

昭和48年に普通車免許を取得したニャンコは、自分の車が欲しくて、学業よりも配送のアルバイトに精を出し、せっせと2トントラックを乗り回していました。
頭金が貯まる間、どの車に決めようかとあちこちディーラーを廻ったりして。
(それがいちばん楽しい時だったかも)

その頃、米国マスキー議員さんのおかげで世界中に波紋がひろがって、自動車メーカーにとって晴天の霹靂ともいえる排ガス浄化法案がスタート。
各社とも新型車の開発どころでは無く、技術開発費のほとんどが排ガス浄化システム開発費にまわされたようで、自動車業界の暗黒の時代に突入し始めた時代でした。HONDAがシビックというコンパクトカーを売り出し大ヒットした矢先のことです。

さて、ニャンコはバイクに乗っていましたから、車にはタコメーター(回転計)は必須。エンジンもできればツインキャブ等スポーツタイプに乗りたくて。

当時の若者向けの車としては1400ccカローラ(スプリンター)SR・SL、サニー1200・1400XG、サバンナGSⅡ、ランサー1400SL・1600GSR、ギャラン…といったところでしょうか。
カローラレビンやトレノ、カリーナ/セリカGT、スカイラインGT、ギャランGTO、などはちょっとお坊ちゃんか、ニャンコレベルでは中古を探して乗るクラス。
その上にはフェアレディZ、117Cupe、カペラGSⅡ、ルーチェグランツーリスモ等が。
若者というジャンルではなく、少し知的なイメージで、原宿の街角やひなびた温泉街でも似合うのが、HONDAのシビックGL。(コンパクトカーの新しい流れの始まりです)

などとあれこれ悩んでいるうちに公害対策車がHONDAとMAZDAから発売されました。
もた〜っとして走りが重そうなHONDAより、パワフルなロータリーエンジンのMAZDAに気持ちが行ってしまったのは若さ故のあやまちか(笑)

見た目もドアが薄く、「バン!」と閉まるシビックより、「バシャッ!」と閉まるサバンナの方が上質に思えたりして。
燃費が悪いとは聞いていましたが、ガソリンを食うのはパワーがあるからだと信じて疑わないニャンコ少年。
公害対策のサバンナはあのスカイラインGT−Rを打ち負かしたロータリーエンジンRE12型。
スカイラインは買えなくてもサバンナなら買えるなぁ…なんて漠然と思ったのが、なんと35年間MAZDA車を乗り続ける事になるとは。

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