サバンナGSⅡ という車


このちょっとくすんだ朱色の車がニャンコの初めて買った車、SAVANNAと同色同型です。先の通りエンジンは公害対策エンジンのRE12、120ps搭載型でした。

買ってすぐ感じたのはフロントの重さ。
公害対策の補機類がエンジン周りに集中していて、かつ熱対策処理でボンネットの中は隙間無し。完全にフロントアブソーバーが負けていました。かなりフロントヘビーだったと思います。
(そして、公害対策のせいで停車中に下からかなりの熱気が上がってくるのに参ったニャンコはクーラー(純正)を取り付けてしまったからさらに重たく…)
それは初心者だったニャンコが漠然と感じただけでしたが、後々知識が追いついて来た時に納得出来る判断でした。

FRでフロントヘビーで、かつサスが負けているとどうなるか…
ブレーキングでは一度グンとフロントが沈み込んでからブレーキが急に効く、昭和30年代の乗用車みたいな感覚。で、リヤの荷重が少ないので急ブレーキでお尻が不安定になります。
タイトなコーナーも一旦外側のサスが沈んでから前輪のグリップが反応して来るので一瞬遅れを感じます。
リアサスは板バネのリジット。後輪荷重が軽いのでカーブで小さな凹凸がある道ではリアがバタついて外側に逃げていきます。なんたってパワーだけは人一倍ある車ですからそういう足の弱さがもろに出ました。

全体として強アンダーステアですが、路面が悪いとすぐにお尻が流れるという頼りにならない足回り。今のMAZDAからは想像も出来ない操縦性でした。
舗装路で120km/hくらいまでで真っ直ぐ走るなら加速もよいし静かです。

そういう車だったんですね。何と言っても「ロータリー・スペシャルティカー」という売りでしたから。燃費はともかく、使い方はあくまでもドライブ?
冷房の効いた室内で窓を締め切り、FMステレオラジオや8トラステレオで音楽を聴きながら、夜の首都高や中央高速を軽く流して走る、どちらかといえば軟派な車だった?。

「だからGTにしろ」って、今のニャンコから過去のニャンコに声を大にして言いたい(笑)

このサバンナのおかげで足回りや車の挙動を学べたのかも。

そして車体の出来にもちょっと。
剛性なんてまるで感じない車体。120kmを越えると因圧で窓枠などがバタつき出したり、ワイパーも浮き上がり全く効かなくなるし、車体下部に水抜けの悪い部分があって、4年くらいで穴が開いたり(自分で埋めて塗装しました)、
さらに、公害対策部品の完成度が低く、同じ部品を何度も換えたり、ガソリンも混ぜ物入りの怪しいスタンドがあったせいか、電磁燃料ポンプのゴム弁が溶けてエンジンがからなくなったり等、ありとあらゆるトラブルを体験し、自分なりに対応する事を覚えました。

このSAVANNA CUPE GSⅡ はニャンコにとってよい教材となった自動車でした。