釣り 事始め 1

nyantame2010-10-19

ニャンコが最初に体験した釣りの記憶は、小学校に上がった頃の豊島園での金魚釣りです。
パンを練ったような白いものを丸めて針に付け、ポチャンと仕掛けを下ろし入れて、浮木が動くのを待ちました。
赤い玉浮木がぴくぴく動き出すのですが、見えない水中で金魚と対話をしているようでワクワクするんです。もっとも金魚にしてみれば騙し討ちに遭うようなもんで、たまったもんじゃありませんね(笑)

釣れた時の手応えもドキドキでした♪ その日は2,3尾釣れたのかな。
持ち帰ってホーローのバットに入れて(金魚鉢が無かった)玄関の靴箱の上でしばらく飼っていましたが、長くは生きてくれませんでした。

その後、コメント欄にも書いた様に、仙台の叔父が連れて行ってくれた広瀬川で、はじめて自然の魚を相手の釣りを体験し、ますます魚と釣りに心が惹かれていくニャンコでした。

一年後に小坂町に越して来て、釣りへの期待が膨らんだのですが、小坂川を見たとたん、ニャンコの夢は早くも崩れかかってしまいました。
子供の目にも魚が住める様な流れで無いのがすぐ分かりましたから。
まだ小3のニャンコには、交通機関を利用して釣り場に行く事は思いつきません。自分の足で歩いて行けるのが行動範囲でした。
がっかりしながらも、庭の池にフナがいることに気が付いたニャンコはこれを狙う算段をはじめました。
我が家ではだれも釣りをしません。当然釣り道具なんてどこにもありません。どこで売ってるかも知らないんですから。町に「釣具」と看板を上げてる店なんかありませんでしたし…。

ある日、いきつけの(笑)駄菓子屋さんの柱に、くじやらゴム風船の台紙と重なりながら、「魚つりせっと」なる小物が入ったビニールの子袋を発見! 駄菓子屋さんですからニャンコの小遣いでも買えます♪ 10円か20円だったと思いました。
(現在の樹海ラインと尾樽部の通りの交差点にあった「三ヶ田商店」…です)


さて、わくわくしながら袋から取り出したセットの中身です。
ナイロン糸1M 位 (短っ!)
ナイロン付釣針が2本
木の丸い玉に竹ひごが刺さってるような浮木が1個 (水に浮けば良し!)
浮木を留めるゴム管の切れ端がひとつ
割れ目のある小さな鉛玉が一個
で、おまけに?かわいらしい三又のヤスの先っぽが入っていました。
(ニャンコはきりたんぽの杉棒に錐で穴をあけ、そこに差し込んでヤスを作りましたが、しばらく出番はありませんでした…てか、危ないし!)


さて、肝心の仕掛けの作り方がわからない。少年漫画の付録に付いて来た釣りの特集記事だけが頼りです。ナイロン糸はただ結んでもちょっと引っ張ると結び目が滑って抜けてしまうんですね。
試行錯誤の末に、糸を2本重ね輪を作りそれに2回くぐらせて締めると抜けない事がわかりました。
それまで失敗の連続で、やっと結べた時には1Mあった糸も2/3くらいに、釣針についていた10cm程の糸は見るも哀れな位短くなって(笑)

糸にゴム管を通して浮木の竹ひごの部分を差し込んで留めるのは金魚釣りの経験でわかっていましたが、今度は鉛の粒をどうやって糸につけるのかがいくら考えてもわかりません。
割れ目があるので、そこに糸を挿むまでは想像が付くのですが、どうやって固定するのかサッパリです???
仕方なく割れ目に糸を挿んだまま縛ってみました。何とか落ちずに浮木と針の間にぶら下がっていますので、まあよしとしました。

釣竿なんて持ってませんので、うらの山の笹を取ってきて葉をむしり、先っぽにまた強引に糸を結び付け、餌は台所からご飯粒を持ち出しました。

さて、蓮の葉の間に仕掛けを入れましたが、うんともすんとも浮木は動きません。正直仕掛けの出来はめちゃくちゃになってたし(笑)

やっぱり駄菓子屋のこんなセットでは釣れないのかなとがっかりして、1学年下の近所の男の子と遊んでましたが、しかけをそのままにしていたのを思い出し、その子と池に戻って来たら浮木が見えません。
ニャンコの気配がなくなった時、魚がご飯粒を食べたんですね♪
笹竹の釣竿?を持ち上げると、あの懐かしい感触が。ああ、釣れました!

で、その子(Y.N)がニャンコの苦労して作った仕掛けを哀れむような目で見て、「この鉛は結ぶんじゃないよ。糸を挿んだら歯で噛んでとめるんだよ。(ホントは小坂弁でした)」…だって。
さんざん苦労したのに、ただ歯で噛めばいいなんて(体に悪そう!)。
はぁ〜。ニャンコのため息のはじまりでした。

くやしいので、再度三ヶ田商店に走り、もう一セット買って来て再挑戦したのは言うまでもありません。