昔々です

昭和10年代中ごろ…、大戦の前ですね。
秋田高校…(おっと、あの頃は「中学」でした)の修学旅行は近畿地方と東京の二本立てだったそうです。
開戦前の当時ですから交通事情は相当悪かったと想像します。
この人数で秋田から関西に行き東京にまで足を延ばすのはさぞ大変かと。

日比谷公園ですね。このどこかに父が写っているらしいのですが…わかりません(笑)
後ろにかつての松本楼の建物が見えます。今は10円カレーで有名ですが、洋食の老舗のお店ですね。

20世紀初頭に営業を開始したそうですが、関東大震災で焼け、戦時中は軍の、敗戦後には進駐軍の宿舎にされ、やっと平和になって営業を再開したら、こんどは反戦デモで左翼の火炎瓶(が原因と言われている)によってまたまた全焼。
現在のお店は三代目かな。いろんな歴史に翻弄された日比谷松本楼ですね。

さてその二代目の建物の前に集った若者達は、いったいどんな将来を夢見ていたのでしょう。
父は生き残りましたが、その夢を大戦に断ち切られてしまった若者も多かったと思います。

そういう同期生同士のつながりは、平和な時代に育った私たちには想像もつかない程深いのでしょうね。